楽天スーパーセールで商品が安くなる「からくり」とは一体何なのか。
楽天スーパーセールは半額で買える商品が多いため、安いと話題になる一方で、本当は安くないのでは?という疑念の声もあります。
そこで今回は、「当店通常価格」のからくりについて解説していきます。
- 楽天スーパーセールのからくり
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楽天の最上位イベント「楽天スーパーセール」
楽天スーパーセールは、楽天市場で開催されるセールイベントの中では「最もお得である」と言われているセールです。
楽天市場では毎月「楽天お買い物マラソン」や「5と0のつく日」「楽天ワンダフルデー」「楽天いちばの日」などのお得なイベントが開催されています。
しかし楽天スーパーセールは、年に4回のみの開催となっています。
毎年以下の日程で、開催されていますよ。
スケジュール | 開催日程 |
---|---|
1回目 | 3月4日~3月11日 |
2回目 | 6月4日~6月11日 |
3回目 | 9月4日~9月11日 |
4回目 | 12月4日~12月11日 |
他のイベントと違って3ヶ月に1回しか開催がないため、明らかに特別なセールであることがわかります。
また、テレビCMが流れるのも「楽天スーパーセール」くらいですね。
そのため、楽天市場のセールとしては認知度もかなり高い方だと言えるでしょう。
楽天スーパーセールは安くない?「当店通常価格」のからくりとは
そんな楽天スーパーセールの目玉商品と言えば「半額商品」です。
しかし、半額というのが逆に安すぎなのか
「スーパーセールって本当は安くないんじゃないの?」
「どんなからくりで安くなっているの?」
という疑念の声もあがっています。
スーパーセールでは安くない商品もある
楽天スーパーセールでは、通常よりも安く買える商品がたくさんあります。
赤字覚悟で通常販売価格の半額にして、頑張っているショップも多いのは確かです。
しかしその一方で、明らかに元値が高いと思われる商品があるのも確かです。
実はこういった商品は、とある”からくり“により、安く見せかけているのです。
「当店通常価格」のからくりとは?
具体的な例を挙げてみましょう。
例えば「メーカー希望小売価格」が600円の商品があるとします。
この商品を楽天スーパーセール期間中に、「当店通常価格」1,300円の半額で「セール価格」650円で売り出します。
メーカー希望 小売価格 | 600円 |
当店通常価格 | 1,300円 |
セール価格 | 650円 |
するとどうでしょう、セール価格はメーカー希望小売価格よりも高くなってしまっています。
しかし、メーカー希望小売価格などを知らなければ「とりあえず半額だから安いはず」という先入観で買ってしまう人も多いでしょう。
このようなからくりで、損をしてしまうこともあります。
楽天の「当店通常価格」には決まりがある
こうしたことが起こらぬように、楽天市場では「当店通常価格」を厳しく取り締まっています。
楽天市場での「当店通常価格」の表示に関しては、以下のように定められています。
直近2週間でその価格での販売実績があり、かつ、以下のいずれかにあてはまるものであること。
・過去8週間のうち合計で4週間その価格での販売実績がある
・販売期間が8週間未満の場合、合計で販売期間の過半かつ2週間以上の販売実績がある
引用:楽天ヘルプ・問い合わせ
つまり、楽天スーパーセールの期間だけ当店通常価格を変更するということは不可能になっています。
「当店通常価格」には抜け道あり?
しかし逆に言えば、販売期間が4週間だったとすると「その値段で2週間の販売実績があれば当店通常価格にしてOK」ということになります。
そのため、2週間だけ高めの値段で設定をしておけば、なんなく問題はクリアできてしまいます。
あくまでも「販売実績」なので、商品は売れても売れなくても良いと解釈できますね。
楽天スーパーセール直前に価格を変更することはできませんが、最低2週間あれば「当店通常価格」は操作可能という点に注意しなければなりません。
楽天スーパーセールでは「当店通常価格」ではなくコレを見ろ!
ここまで、楽天スーパーセールにおける「当店通常価格」のからくりについて解説しました。
そこで以下では、「当店通常価格」ではない見るべき表示について解説していきます。
楽天市場の「値引き商品の元値表示」は実は5種類あります。
- 当店通常価格
- メーカー希望小売価格
- 参考小売価格
- 旧定価
- その他の比較対照価格
楽天市場の値引き商品の元値表示①当店通常価格
先ほども解説した通り、楽天市場における「当店通常価格」の定義は以下の通りです。
説明
最近相当期間にわたって楽天市場のショップにおいて販売されていた価格。
表示条件
直近2週間でその価格での販売実績があり、かつ、以下のいずれかにあてはまるものであること。
- 過去8週間のうち合計で4週間その価格での販売実績がある
- 販売期間が8週間未満の場合、合計で販売期間の過半かつ2週間以上の販売実績がある
「当店通常金額」はあまり参考にしない
つまり、この価格はあくまでも販売実績に基づく金額なので、商品の価値に見合った価格なのか判断が難しいところ。
「当店通常金額」はあまり参考にしない方が良いでしょう。
楽天市場の値引き商品の元値表示②メーカー希望小売価格
楽天市場における「メーカー希望小売価格」の定義は以下の通りです。
説明
メーカーにより小売業者の価格設定の参考となるものとして設定され、あらかじめ、メーカーによる新聞広告、カタログ、ウェブサイト、商品本体への印字等により公表されている価格。
表示条件
ショップが、それぞれの商品ページ上に、所定のルールに従ってメーカー希望小売価格が設定されているというエビデンスを掲載すること。
「メーカー希望小売価格」は参考にしてもよい
メーカー希望小売価格は、商品本体への印字等により公表されている価格なのでかなり信憑性が高いと言えますね。
実際には、実店舗でも通販サイトでもメーカー希望小売価格より安く販売されることが多いですが、メーカー希望小売価格の半額になることはさすがにほとんどないでしょう。
そのため、メーカー希望小売価格の半額ならばかなりお得なので買った方が良いでしょう。
楽天市場の値引き商品の元値表示③参考小売価格
楽天市場における「参考希望小売価格」の定義は以下の通りです。
説明
製造業者、卸売業者、輸入総代理店等、小売業者以外の者が設定したもので、カタログやパンフレットに記載するなどして当該商品を取り扱う小売業者に広く呈示されている場合の価格。
表示条件
楽天市場が保持している、小売業者や消費者に広く呈示されている参考小売価格のデータを、ショップがJANコードを用いてシステム上で商品ページに引用すること。
「参考希望小売価格」は参考にしてもよい
参考希望小売価格は、実際にパンフレットなどに記載されている価格なので、信憑性が高いと言えるでしょう。
一般的に取り扱われる価格帯なので、その半額ならかなり安いと言えますね。
楽天市場の値引き商品の元値表示④旧定価
楽天市場における「旧定価」の定義は以下の通りです。
説明
再販制度の対象となる「定価」の定められた書籍のうち、時限再販などによって「定価」の対象外となった書籍における「定価」が定められていたときの価格。
時限再販=出版社が再販出版物を「新刊発売後」に非再販に切り替える販売方法。
引用:再販契約の手引き【第7版】
新刊時(定価=再販扱い)に一定の年月経過後は価格拘束を解くと表示する時限再販と、新刊発売後の経過を見て非再販に切り替える方法があります。
また出版社が行う「謝恩価格本フェア」のように開催期間及び販売箇所を限定して、その期間のみを非再販にする方法も時限再販の範疇と解釈されています。
表示条件
楽天市場が保持している書籍の旧定価のデータを、ショップがISBNコードを用いてシステム上で商品ページに引用すること。
「旧定価」は参考にしてもよい
旧定価は、楽天ブックスなどでよく用いられる表示です。
楽天ブックスの「バーゲン本」ではこの表示が使用されています。
つまり、基準となっている「定価」の信憑性が高いため、旧定価も信憑性が高いと言えるでしょう。
楽天市場の値引き商品の元値表示⑤その他の比較対照価格
楽天市場における「その他の比較対照価格」の表示条件は以下の通りです。
「景品表示法および楽天市場が定めたルールに基づき元値表示を行っている商品であること」
その他の比較対照価格は「楽天市場が定めたルールに基づいた価格」という定義ですが、詳細は不明です。
そのため、上記で紹介した以外の価格が表示されている場合はあまり参考にしない方が良いでしょう。
【結論】楽天スーパーセールでは「当店通常価格」以外の3つの表示価格を重視
以上のことから、楽天スーパーセールでは、以下の3つの価格表示を参考にするのがおすすめです。
- メーカー希望小売価格
- 参考小売価格
- 旧定価
Amazonやヤフーショッピングとの比較も忘れずに
とにかく言えることは、「半額だから安そうだし買う」というのは危険であるということです。
まずは半額価格の基準になっている価格が何なのかをチェックする必要があります。
また、本当に安いのか、AmazonやYahoo!ショッピングで同じ商品を検索してみて市場価格もしっかり調査するべきですね。
価格を比較するのが面倒ならば、普段から自分が定期的に買っているような金額を把握できている商品を買うのがベターです。
- 他のショッピングサイトと価格を比較する
- 普段から買っていて価格を把握できている商品を買う
楽天スーパーセールはお得な商品が多い反面、正直あまり安くない商品もあります。
「半額」という言葉に惑わされず、しっかりとした市場感覚を持ってお買い物を楽しみましょう!
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